数的処理の勉強方法

公務員試験の筆記試験についてで述べた通りどの試験も教養試験の数的処理(数的推理、判断推理)の配点は高く教養試験の5割〜8割を占めております。また、他の科目は高校生までで習った範囲で出題されたり、独学でも難しくない科目が多いのですが数的推理は学校で習う算数や数学の内容以外にも流水算、旅人算、仕事算、和差算などの中学受験の入試問題のような特殊算が多く、判断推理もベン図、キャロル図など今までに習ったことないような解法を用いて計算しなければなりません。
これらを得点源にするための勉強方法を段階別に説明していきます。

使用教材についてはこちらをご覧ください。

① 基礎計算力

数的処理では最低限の基礎計算力は必要です。とは言っても高校受験の基礎レベルの2次方程式、連立方程式や簡単な図形問題が解けるようにしておきましょう。基礎計算力に不安がある場合は公務員試験の勉強に入る前に高校受験用の基礎ドリルなどを一通り解き復習しておきましょう。一部の問題である集合、確率などでは高校生の知識を使いますがテキストなどで詳しく解説されているためこの範囲は公務員試験の勉強に入る前に出来ていなくても問題ありません。 

②基礎的な解法の学習、暗記

基礎計算力に不安がなければ公務員試験用のテキストを購入し勉強を進めていきましょう。基礎的な解法を勉強し、覚えて身につけていきます。勉強を始めたばかりの段階では全く解けなくても問題ありません。解答、解説を見ながら実際に式や図、グラフをノートに書き写し解いていきましょう。図の使い方、解き方を覚えていきます。解説を理解するだけでもとても大変だと思います。最初は1問解くのに30分以上かかる場合もあるでしょう。何度も何度も同じ問題を解き、解説を理解し、全く同じ問題で構いませんので解説を見ずに自力で解ける力をつけましょう。数的処理の基礎的な解法を全てカバーするだけでも早い人でも3ヶ月、最低6ヶ月くらいはかかりますが、満点を狙う科目ではないので苦手で解きにくく、何度やってもわからないところや受験先の出題頻度に合わせてバッサリと捨てても構いません。高得点を狙う場合でも1〜2割程度、そこまで高得点を目指してないのであれば3割くらいは捨てても問題ないでしょう。 

③論理的思考力の養成

②の段階では基礎的な解法の学習、暗記のために全く同じ問題をまずは繰り返し解くことが大事だと述べました。しかし、本番では全く同じ問題は出題されませんので対策が必要です。③の段階では数字などが少しずつ変えられている問題を解いてみましょう。できれば最初は解説を見ずに解いてみて、解けるようであれば②の解法の学習ができていることになりますが解けなければまだ②ができていないことになります。様々な問題に解いてみて自分の定着度を再確認しましょう。

④応用力の完成
(高得点を目指す人向け)

本番で8割以上の高得点を目指す方はさらに発展問題にチャレンジしていきましょう。基本的には一つの解法で解ける問題が多いですが複数の解法を使い解く問題や、文字式として計算しないと解けない問題、計算過程が長い問題など様々あります。テキストに載っている発展問題がほぼ解けるようになれば9割くらいは安定して取れるようになります。ただ9割取れる実力をつけるには数学的センスもかなりの勉強時間も必要ですのでオーバーワークにならないように注意しましょう。

ある程度学習が進んだら過去問に取り組みましょう。
本番では数的処理は1問あたり3分〜7分で解かなければいけません。時間配分を考え、制限時間内に解く練習をしましょう。問題集などでは単元が書かれていることが多いですが、本番ではもちろんわかりません。だからこそ過去問を実際にやってみて問題を見てどの解法を使えばいいのか、どのように解けばいいのかを判断する力、論理的思考力を養っていきましょう。全ての問題を完璧に解かなければいけないわけではありません。一目見て難しい、時間かかりそう、解けなさそうと思えばその問題を捨ててしまってその時間を確実に解ける問題にあてて、確実に正解しましょう。
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